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熱いコーヒーを飲みながら 日々のつれづれを・・・


by cafevoyage
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jeudi17 fevrier ・・・ 写真家の本

jeudi17 fevrier ・・・ 写真家の本_b0028845_21121339.jpg
世界文化社刊・『拳眼』(土門 拳 著)より
パシャリとシャッターを切り、その視線をたぐりよせながら、前へ前へとシャッターを切って、追っていくわけである。被写体が手強いほど、その発する視線は強く、ぼくの手応えも大きい。いきおい、視線の強いものがぼくの被写体として残るわけであるが、決して大きなもの、重いもの、ゴツゴツしたもののみが強い視線を送ってくるとは限らない。たとえ小さくても、軽くても、中身の濃いものほど、ぼくに強い視線を投げかけてくる。時には子供や野の花にすら、するどく射すくめられることもあるのだ。


“土門拳”という写真家は、『筑豊のこどもたち』『古寺巡礼』という写真集のタイトルだけしか知らなかった。

画家のことを調べるときに、その画家が記した本を読むと、坦々とした言葉から発する強さを感じることがある。

写真家と、たとえ同じカメラを持ったとしても、技術以上の力量の差が生まれるのはなんだろう。そして、ただ“うまく撮れた写真”ということだけでなく、衝撃を受ける写真とは?

この被写体へ向ける“眼”から発するものの違いなんだろうか。
by cafevoyage | 2005-02-17 21:12 | 本**