着物 ・・・ 10 novembre, 2012
2012年 11月 10日
子どもの頃、出掛けるときは、よくウールのアンサンブルの着物を着せられたもの。
かわいらしい女の子の服をほとんど持っていなかった私にとって、
やさしいトーンのえんじ色の格子の着物は、
唯一女の子らしく見えるお出掛け着だったと思う。
親の仕事柄、着物に絡む行事には親の気合がかなり入っていた。
ただ、子どもが喜びそうな好みの柄などでは選んでもらえなかった。
その中で、幼稚園の時に来た"七五三"の着物。
その頃は、他の子が締めてるような帯じゃないのが嫌でたまらなかったが、
今思えば、なかなか渋い全通の丸帯だった。
成人式の振袖、卒業の時の朱の矢絣の着物と袴もそんな親の選択だった。
写真の女の子の後ろを歩きながら、
親が揃えてくれた着物の良さを素直に受け入れずに、
ただ言われるがまま、ただ嫌々着ていたに過ぎない自分だったことを
残念に思う。
by cafevoyage
| 2012-11-10 19:58