エゴン・シーレの表紙 ・・・ dimanche 19, fevrier, 2006
2006年 02月 20日
集英社刊-フィリップ・フォレスト著-堀内ゆかり訳-『永遠の子ども』
表紙の女の子の絵は、エゴン・シーレの作品。
本の装丁を専門とする仕事もあるが、この仕事の効果はとても大きいと思う。同じ文章でも、初めて手にしたときの印象で、かなり違ってくるから・・・
今回のこの本は、この表紙に吸い寄せられたところがある。エゴン・シーレという名前は、最近になって知った。いいな、と思っていた作品がその画家によるものだった--ことがわかったので。
表紙の女の子---目が悲しげで、今ここにある事実ではなく、遥か遠くを見通した眼差しをしているよう。
『永遠の子ども』は、作家フォレストが娘の死を契機に書いた一作目の小説。“重たい”とか“悲しい”とか、そういったものではなく、そんな類の言葉から飛び出したかの空気を感じる。
by cafevoyage
| 2006-02-20 00:54
| 本**