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熱いコーヒーを飲みながら 日々のつれづれを・・・


by cafevoyage
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lundi 11 avril ・・・ やまぶきの花

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  七重八重花は咲けども山咲のみの一つだになきぞ悲しき

今、家の裏庭には、この歌のような八重のものではなく一重の「山吹」の花が満開です。
この花の名前を聞くと、そして花を見ると、いつも上の歌を思い出します。小学生の頃に夕方のテレビで知ったお話です。

太田道灌 という 江戸城を築城した武将が、ある日の事、鷹狩りにでかけてにわか雨にあってしまい、みすぼらしい家にかけこみました。

道灌が「急な雨にあってしまった。蓑を貸してもらえぬか。」と声をかけると、その家の少女が黙ってさしだしたのは、蓑ではなく山吹の花一輪でした。花の意味がわからぬ道灌は「花が欲しいのではない。」と怒り、雨の中を帰って行ったのです。

その夜、道灌がこのことを語ると、近臣の一人が進み出て、「後拾遺集に醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれたものに
=七重八重花は咲けども山吹の(実)みのひとつだになきぞかなしき=という歌があります。その娘は蓑ひとつなき貧しさを山吹に例えたのではないでしょうか。」といいました。
驚いた道灌は己の不明を恥じ、この日を境にして歌道に精進するようになったと・・・・・


「あいにく 蓑も傘もございません。」というのは、簡単ですが・・・
近頃、急に雨が降り出すと、手ごろな傘が店頭に姿を見せます。なんと、時代は変わったものでしょう。

急に降り出した雨の中、並び合わせた同い年の人に、傘を差し出したいんだけど、照れてできなかったこと----も あったでしょうか。
by cafevoyage | 2005-04-11 00:35 | 季節のしたく**